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自治体封筒評論家の運営するブログ

「封筒は提供できない」という回答文書の入った自治体封筒

あんまり日頃公にすることのない封筒調査研究に関して。ここは、と思った自治体に対して、封筒の調査をしていることを明かし、提供を検討いただけないか相談することがある。対応は自治体によってまちまちであり、対応がまちまちであってしょうがないと心底考えている。提供いただけることもあれば、いただけないこともある。未だかつてない依頼に対し、検討してくださるだけで十分感謝している。

口頭で、封筒を提供することはできない、という回答が来ることにも慣れたが、先日少し面白い事例があった。

X自治体の角2の封筒が届き、うきうきしながら封を開ける。X自治体には趣旨を伝え、おそらく提供できるという回答をいただいたのだ。しかし、封筒に入っていたのは、「封筒をお送りすることはできない」という趣旨の文書と、私から送った未使用の返信用封筒。

封筒はある。が、提供することはできない。個人に封筒を提供することについて、X自治体内でNOが出たものの、担当した方が「依頼に対し回答をするという趣旨に照らす分には封筒を利用してよかろう」と判断してくださったのだろうか。私から送った返信用封筒に、回答文書を入れて返してもいいのだ。封筒を提供することはできないが、結果として、封筒が私の手元にくるこの名采配には感慨深いものがあった。もっとも、担当者の方はそこまでの念は入っていないかもしれないが……。

自治体封筒を蒐集しているのは、そこに地方自治の情念がいかなる形であれ組み込まれていることにほれ込んでいるからだ。余分な仕事を増やしてしまうことになるので、なかなか自治体に直接お願いすることが最善の策だとは言えないのだが、協力いただくたびに、何らかの形で自治体に私の感謝を還元できないものかと空想する。